ピルの種類

低用量ピルと中・高用量ピルの定義
ピルは、エストロゲン(卵胞ホルモン)剤の含有量によって3種類に分けられる。
 1.低用量ピル エストロゲンが0.05mg未満
 2.中用量ピル 0.05mg
 3.高用量ピル 0.05mgを超えるもの

一般にピルといえば、「低用量ピル」を指し、中・高用量ピルは月経困難症などのホルモン配合剤で避妊としての適応はなく、低用量ピルが1999年日本で処方認可となるまで、便宣的に避妊薬がわりに使われていました。
当然のことながら低用量ピルは、中・高用量ピルに比べて、悪心や嘔吐などの胃腸障害、浮腫や乳房緊満感といったエストロゲンによる副作用が少なくなっています。
ただ、中・高用量ピルから低用量ピルに切り替えるような場合、ホルモン環境がかわるために、不正性器出血が起こることもありますが、ほとんどの場合服用を続けることによって次第に消失します。
また、低用量ピルでは不正性器出血が多くて困るという場合は、欧米で一般的に行われているように中用量ピルに切り替える方法もあります。
低用量ピルと中・高用量ピルでは、避妊効果はさほど違いませんが、低用量ピルは確実に避妊できる限界までホルモン量を下げているので、飲み忘れると避妊効果が低下しますので注意しなければなりません。
21錠タイプと28錠タイプ
通常、1シートにパックされているピルの数は21錠です。これは1シートを毎日1錠ずつ、21日間飲むからです。
シートが空になったら、7日間服用を休みます。
21日の服用期間と7日の休薬期間を合わせて1服用周期とすると、1服用周期は28日となります。
これはちょうど女性の平均的な月経周期(性周期)に相当します。
シートの形は円形をしていたり長方形をしていたりと、製品によって様々です。
また錠剤の色も、白や赤、橙色などいろいろです。段階型ピルでは指定された色に従って順序よく服用するため、ホルモン量によって3〜4色にわかりやすく色分けされています。
月経周期の間に分泌する卵胞ホルモンと黄体ホルモンの変化に合わせて、ピルの含有ホルモン剤の量をかえ、色で識別できるようにしてあります。

ピルは周期に従って飲む薬のため、服用ミスで多いのは飲み忘れです。
とくに休薬期間が終わって、次のピルを飲みはじめるときのうっかりミスが目立ちます。
この飲み忘れをどう防ぐかがいちばんの問題になります。
もし休薬期間をとらず、毎日飲みつづければ、こうした飲み忘れも防止できるはず、と考え出されたのが28錠入シートです。
休薬期間7日間のためにホルモン剤の入っていない偽薬(色や大きさが異なる)ピルが7錠分入っており、毎日休まず1錠ずつピルを飲みつづけるようにできているのです。これなら、飲んでも休薬しているのと同じことになります。飲み忘れることはないという人は、この7錠の偽薬は飲まないで休薬期間をとっても、いっこうに差し支えはありません。
「一相性ピル」と「段階型ピル」
ピルにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲストーゲン(黄体ホルモン)の配合量がかわらないタイプと、途中で配合量の違うものにかわっていくタイプがあります。

一相性ピル ・・・服用が簡単
21日間の服用期間中、すべてホルモン配合量は一定量となります。
服用法は非常に簡単で、飲み違える心配がとんどありません。

段階型ピル ・・・自然のホルモン分泌に近い
段階型ピルの特徴としては、前半に不要のプロゲストーゲンを極力少なくして自然のホルモン分泌パターンに似せております。ただし、服用の順序を誤ると不正性器出血を起こしたり、避妊効果にも影響したりしますから、細心の注意が必要です。
二相性 卵胞ホルモン(エストロゲン)配合量は21日間一定ですが、黄体ホルモン(プロゲストーゲン)の配合量が、前半と後半で二段階に変化するものです。
はじめの10日間は500μgで後半の11日間は1000μgと二段階に変化します。
エストロゲンは21錠とも35μgで構成されています。後半に黄体ホルモン(プロゲストーゲン)多くなっているので、服用期間後半の不正性器出血が比較的少ないのが特徴です。
三相性 三相性ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)配合量は21日間一定ですが、黄体ホルモン(プロゲストーゲン)の配合量が3段階に変わります。これは自然のホルモン分泌パターンに似ていて不正性器出血が少なく、服用に際して抵抗感も少ないといわれています。
そしてその変化の仕方には中間増量型と漸増型があります。
●中間増量型ピル
はじめの7日間は500μg→次の9日間は1000μg→最後の5日間は500μg
と変化します。

●漸増型ピル
これは7日ごとに500μg→750μg→1000μgと増えていきます。